昨年自分が次の主将になると決まった時、どんな主将になろうか、理想の主将とはどんな振る舞いをするべきなのだろうと考えていた。
いくつか本とか雑誌を読んだり、ネットで調べたりとかもしたな。
そして、僕はどんな主将になれただろう。
圧倒的なプレーでチームを引っ張っていけるキャプテンではなかった。
一声で全員をまとめることのできるキャプテンにもなれなかった。
この1年を振り返ると、
僕はただ、みんなと一緒に、なんとか一歩一歩、必死に進んできた。
そんな1年だったなと思う。
頼りない僕を不満に思う人もいたと思う。
キャプテンとして僕がしてきた事より、僕が副将や同期をはじめとする部員に助けられた事の方がずっと多い。ほんとにありがとう。
キックオフの頃、僕に限らずこのチームにはこの人についていけばいいと思えるような人間はいなかったと思う。
1人1人が考え、行動にうつさなければ、個人としてもチームとしても成長できない状況だった。
だから今ではそれぞれが1年前とは比べ物にならないほど成長した。
頼もしい限りである。
そんな訳で明日の試合、キャプテンとして僕がやらなきゃならない事は正直あんまりない。
1つあげるとすると、
明日は俺は今までで1番熱い気持ちで円陣する。
強火だよ強火。
だからな、試合中苦しいなと思ったら円陣の時俺の近くに来い。
俺の火、分けてあげよう。
全員に分けてあげたとしても試合終了まで俺の火が弱まる事は絶対にない。
なんせ俺はキャプテンだからね。
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自分のせいだといえる失点はどれも忘れられない。
げんきさんや大洋や池野のおかげでなんとか防げたものも合わせれば、半端な数ではない。
その度に自分の不甲斐なさとチームへの申し訳なさを噛み締めた。
ビデオで何度もそのシーンをみた。
こんなフィジカルでは全国で通用しないと感じ、体重を10kg増やした。
1回のキャッチミスが失点に、そして敗戦につながることを実感し、キャッチのフォームから修正した。
DF間で意思の疎通が取れなかった時は、互いに指摘し合い、共有した。
目をそらせばどれだけ楽だろうと思ったりもしたけれど、同じ失敗を繰り返すのかと自分に問いかければ、いつだって前に進めた。
経験した全ての失敗が僕を成長させてくれたんだなと思う。
きっと僕は明日も華やかなプレーはできないだろう。
でも、背伸びする必要はないと思っている。
この3年と7ヶ月でコーチや先輩、同期、後輩、他にも他大学や社会人の方々から学ばせてもらったこと。
それらを自分なりに解釈し、積み重ね、自分のものにしてきた。
明日、その全てを、全力でぶつける。
それで敵の攻撃を跳ね返し、ボールを奪うビジョンが見えている。
その後のことはOF陣、任せたぞ。
明日もともにゴールを守るDF陣へ
1年間何度もこのメンバーでmtgして、
練習中もいつも話し合って、
もう誰が何考えてるかくらいだいたい分かる。
頼れる同期に生意気な後輩たち。
おれ、今年のDF陣大好きなんだよ。
あと1試合で終われるはずがない。
明日もよろしく。
東北のOFを黙らせてやろう。
試合終了の瞬間、笑ってる仲間のイメージがはっきり浮かぶ。
それはこの1年ずっと思い続けた瞬間だ。最高の気分なんだろう。
それを味わわずには引退できない。
みんな、東北に勝つ準備はできてるな?
さあ、やってやろう。
『BURN』