3年 松田結梨 -後輩の想い-
「ラクロスにおけるルールは、ラクロスの競技特性を十分に踏まえ、その魅力を最大限に引き出すものでなくてはならない」
男子競技ルールブックの1ページ目、「ルール制定にあたっての基本的考え方」の1文。
この1文をほんの少しだけ変えて、サポートの在り方の道標にしている。
ラクロスにおけるサポートは、ラクロスの競技特性を十分に踏まえ、その魅力を最大限に引き出すものでなくてはならない
スタッフである自分がラクロスを知ること。
今年は何がなんでもこれだけは大切にするって決めている。
知る手段の一つとして、審判を選んだ。
罵声を浴びたりとか自分の無能さを自覚したりとか、自分はそういうことで簡単に心が折れるって知っていたけど、自己防衛欲を擲って審判に注力してみた。
絶対に見える世界が変わるって信じていたから。
言うまでもないけど、苦しい経験は山ほどするし、悔しくて何回も泣いたし、自分の失敗したことはもちろん失敗した時に言われたことも全部覚えているし、ほぼ毎試合後にさっさと審判を辞めた方がいいかなって考える。
でも、スタッフが至近距離でラクロスを見ることは、ベンチに入っていても出来ないこと。
センターXに立つFOGOの顔に浮かぶ緊張の色、
スコア後に喜びを爆発させるOF陣と苦しさを滲ませながら切り替えに臨むDF陣、
フィールドの中で飛び交う言葉、
ふとした瞬間に変わる空気、
そんなことは審判を続けるまで知らなかった。
知れば知るほど、ラクロスがいかに格好良くて、面白くて、そしてこのチームがいつまでも続いてほしいという想いが募っていく。
こんな風に言っておきながら、まだ「知る」から「引き出す」まで十分に出来ていない。
でもだからこそ、これからまだまだやるべきことがあると思うと楽しくて仕方がない。
このチームが続くように、
学園相手は勿論、三地区相手にも、関西相手にも、ダサいプレーなんかさせない。